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ダイヤモンドの絢爛

ダイヤモンドの絢爛

数々の逸話を持ち、人々を魅了する宝石

 比類のない輝きを放ち、誰もがあこがれるダイヤモンド。石にまつわる逸話も多く、ロマンティックな名前を持つものも少なくありません。ここでは、そのいくつかをご紹介しましょう。

「コ・イ・ヌール」は、四千年の歴史を持つといわれる108.93カラットのダイヤモンド。16世紀にはインド・ムガール帝国の国王が所有していましたが、200年後、国力の衰えたムガール帝国にペルシア軍が侵攻。ペルシアのナディル王が手にした戦利品の中に、このダイヤモンドもありました。その大きさに驚いた王が思わず「コ・イ・ヌール!(光の山だ!)」と叫んだことから、この名がついたといわれています。19世紀に「コ・イ・ヌール」はイギリス・ヴィクトリア女王の手に渡りました。以来、王室の女性に伝わり、現在はロンドン塔に収蔵されています。

「カリナン(アフリカの巨大な星)」と呼ばれるダイヤモンドは、原石で3106カラット(621g)もありました。現在は九つに分割されています。なかでも「カリナン第一」と呼ばれるものが世界最大で、530.2カラット。この宝石は英国王室に伝わる杖の頭部に納められ、現在は「コ・イ・ヌール」とともにロンドン塔に眠っています。

 また「バローダの月」と呼ばれるダイヤモンドも有名です。このしずく型の24.04カラットの宝石は、インド・バローダ地方の満月に似た黄色味を帯びています。かつてはインドのマハラジャが所有していました。”バローダの月を身に付けると、有名になれる”という言い伝えがあります。マリリン・モンローが映画「紳士は金髪がお好き」の中で身につけていたのもこの宝石でした。

 ダイヤモンドは、持ち主の心を見抜くといわれています。すぐれた人格者が持てばその人に幸運をもたらしてくれますが、逆もまたしかりです。

 ダイヤモンドを贈られたあなたは、宝石とともに心も磨かれることをおすすめします!

ルビーの情熱

ルビーの情熱

抑えがたい気持ちを存分に燃やすなら

 ルビーとサファイアは姉妹です。同じコランダムという宝石質を母に持ちますが、クロムの量が多く、赤い色をしたものだけがルビーと呼ばれています。燃えさかる石炭を連想させるその色合いから、古代より”ルビーには炎と戦いの軍神・マルスが宿る”といわれてきました。

 1337年、イギリスとフランスの間に百年戦争と呼ばれる諍いが勃発。イギリスのエドワード3世の息子・エドワードは、スペイン国王から贈られたルビーを王冠につけて勝利を重ねました。また彼の死後、ヘンリー5世も戦いの際、このルビーに助けられたといわれています。

 現在も、ロンドン塔にある博物館で、このルビーを見ることができます。サイズはニワトリの卵ほどもある大きなもの。黒い鎧を着ていたエドワード皇太子のあだ名にちなんで「黒太子(ブラックプリンス)のルビー」と呼ばれています。

 あまりに有名な「黒太子のルビー」。実はこれは本物のルビーではありません。双子のようによく似たスピネルという石だったのです。
それが判明したのは18世紀になってから。しかし気高い輝きを放つ宝石であることに変わりはありません。ルビーとスピネルのいちばん大きな違いは、前者には蛍光性があることです。ルビーは、暗い場所に置いても光を発するのです。

 ところで、ルビーに秘められた”情熱”や”威厳”といった効力を発揮するためには、この宝石を体の右側につけなければいけない、という言い伝えがありました。そのため、中世ヨーロッパの肖像画では、ルビーを体の右側につけた男性たちの姿が描かれています。

 もし、あなたが恋の炎を存分に燃やしたいのなら、ルビーのリングは右手に着けるといいかも知れません。特にそれが軍神・マルスの力が強まる火曜日なら、情熱の炎が燃え上がることでしょう!

エメラルドのあやうさ

エメラルドのあやうさ

内側に秘められた傷つきやすさも魅力

「傷のないエメラルドを見つけるのは、欠点のない人間を見つけるよりも難しい」といわれるエメラルド。 傷は、結晶となる際にガスや液体を内包してできるもので、天然石の証でもあります。しかしこの傷のため、エメラルドは特定の方向から力を加えると割れやすいという特徴を持っています。

 現在、世界一のエメラルド産出量を誇るのは、南米・コロンビアです。この地は16世紀にスペイン人に侵略されるまで、インカ帝国として栄えました。黄金郷として知られるインカ帝国は、 当時から優れたエメラルドの産出地でもありました。神殿の床にはエメラルドが敷きつめられていたといわれています。

 侵略により多くのエメラルドはスペイン人に持ち去られました。しかし人々が崇めた「ウミナの巨石」と呼ばれた大きなエメラルドは、ついに発見されませんでした。 大きさはダチョウの卵ほどもあったとされています。

 スペイン人は、先住民から取り上げた宝石の真偽を確かめるために、ハンマーをエメラルドに叩きつけました。エメラルドも、ダイヤモンドのように強靭であると考えていたのです。 ところがエメラルドはばらばらに砕け散りました。こうして、多くの貴重なエメラルドが失われたといわれています。「ウミナの巨石」も同じような運命をたどったのでしょうか。 それとも、ジャングルの奥深くに、今も眠っているのかも知れませんーー。

 このように壊れやすいエメラルドですが、ごくごくまれに、ほぼ無傷のものも存在します。「フッカー・エメラルド」はそのひとつ。 トルコの権力者の所有物だったのをティファニーが手に入れ、ブローチに作り直したものです。アメリカのスミソニアン自然史博物館に所蔵されています。

 ところでエメラルドは貞節をあらわす宝石といわれ、不誠実なことをすると壊れてしまうというジンクスがあります。大切なエメラルドをお持ちの方は、ご注意を…。

サファイアの誠実

サファイアの誠実

心変わりに迷ったら

 ルビーと同じ、コランダムという宝石質を母に持つサファイア。様々な色のものがありますが、コーンフラワー(矢車菊)のような青い色のものが最も高価とされています。

 サファイアは、身につける人に幸福をもたらすとされています。キリスト教の聖職者が身につけたサファイアには、触れた人の苦しみや悩みが吸い込まれていったといわれます。

 一方、サファイアは「浮気封じの石」ともされました。19世紀初頭、フランスの皇帝・ナポレオンも、妻ジョセフィーヌに由緒あるサファイアを贈りました。 その理由は、妻の浮気をやめさせたい一心からだったといわれています。以後、ジョセフィーヌは貞淑に夫のために尽くしたといいますから、その効力もばかにはできません(しかしナポレオンの方が愛人を作り、結局二人は破局しましたが)。

 すでに18世紀のフランスでは、サファイアによって相手の浮気を見破ることが流行していました。 中でも、ルイ15世の摂政であった。オルレアン公(フィリップ2世)が持っていたのは「ミステリアス・サファイア」と呼ばれるもの。これは“カラーチェンジサファイア”と 呼ばれる種類のもので、昼間に太陽の下で見ると深い青色をしていましたが、夜の月明かりで見るとアメシストのような紫色に変わったのだそうです。

 オルレアン公は、このサファイアを自分の愛人たちに身につけさせ、夕方の色の変化によって、彼女たちが心変わりしていないかどうかを見抜こうとしました。 しかしその後、オルレアン公はこのサファイアを手放しました。それというのも、自身の色欲が消えてしまったため、愛人たちにそれを責められたから、だそうです。ちょっと滑稽なエピソードですね。

 愛するパートナーの心変わりを心配しているあなた。相手の心を自分からそらさないために、サファイアをプレゼントしてみる、というのはいかがですか?

トパーズの知恵

トパーズの知恵

不思議な力の逸話に事欠かない

 トパーズの名前の由来とされるものは二つあり、古代サンスクリット語で“火”を意味する「タパス」と、紅海にある「トパジオス島」があります。この島は霧に覆われていることが多く、船乗りたちが「探し求める」という意味から幸福の探求へ願う気持ちが転意して「トパーズ」の語源となったと考えられています。

 トパーズほど、古今東西において様々な効力の言い伝えが多いものはありません。古代エジプト人は、トパーズの金色は太陽神ラーの放つ光によるものと思っていましたし、古代ローマ人はトパーズを木星の神ジュピターになぞらえていました。そしてそれが悪夢や魔力から守ってくれるだけでなく、知恵も与えてくれると信じられていました。

 また、いざという時にこれを身につけると他の人から姿が見えなくなると信じられていたこともありますし、毒の入った食べ物や飲み物に触れると色が変わるという逸話もあります。そしてそれらのような力はすべて月の満ち欠けによって、増えたり減ったりすると信じられていました。

 古代ローマやギリシャでは太陽や黄金をイメージするトパーズはとりわけ珍重されていたようで、ギリシャの哲学者アリストテレスは両手の指に余るトパーズの指輪をしていたと言われています。当時紳士の条件の一つとして、たくさんの指輪を嵌める事は不可欠とされていましたが、多くの知恵者がトパーズを選ぶのには、「知恵と勇気が与えられる宝石である」と信じられていた理由もあるようです。

 トパーズはイエローを中心に、琥珀色、オレンジ、シェリーレッド、そして珍しいものとして青味を帯びたブルートパーズなどがあり、きわめて広範囲な色をもつ宝石ですが、歴史上最も有名なトパーズと言えば、ポルトガルの王冠にはめ込まれた「ブラガンサ」でしょう。

 しかし1640ctのほとんど無色のこの宝石は、長い間ダイアモンドだと信じられてきました。

 また、世界一美しいとされるニューヨークのアメリカ自然史博物館にある1463ctのトパーズが、実は日本の岐阜県産であることを知る人は少ないようです。

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